今此処に、世間一般における世界の像をブチ壊すような散文の一編を公開しようと思う。

　　俺は、俺の世界の中心は、俺だと思う。
　　俺がいなけりゃ俺は俺とは言えないし、俺じゃないモノを俺じゃないとも認識できない。
　　たとえ世の中が美しく正常で秩序に満ちた素晴らしいモノだったとしても、俺が存在しないコトにはそのスバラシサなんて分かりっこない。
　　第一俺は存在しないんだから俺の視点でモノを云うコト事態おかしい。

　　俺の世界は、俺によって成り立っている。
　　俺じゃないモノを感じるのは俺の身体。俺じゃないモノの処理するのは俺の脳。俺自身を処理するのだって俺の脳だ。
　　俺自身が俺と他とを分類し、識別し、境界を引き乍ら世界を紡ぎ出している。
　　更に言い換えれば、『俺が俺にとっての唯一の世界である(�@)』とも出来るだろう。

　　さてその世界とは一体何か。つまり、世界は何処から何処までか。
　　俺とは何処から何処までか。
　　単に俺の身体丈ではない。�@の定義によると、『世界＝俺』の等式が成り立つ。等式において左辺は右辺の必要十分条件だ。
　　『世界→俺』も成り立てば、『俺→世界』も成り立つ。
　　俺が認識するモノの全てが一つの世界。
　　俺が認識するモノの全てが俺自身。
　　俺がモノを認識するのに、多分に一番手っ取り早い方法が、目で見る(そしてその情報を脳で処理する)コト。
　　簡単に言えば、『見ているモノ全てが俺(�A)』である。

　　俺の世界の中心は、俺だと思う。
　　当たり前だ。�@から�Aが成り立つのだから。
　　世界とは、環境とは、社会とは、そしてこの世に存在する全てのモノゴトは俺なのだから。
　　そして俺が今普通に俺と呼んでいる、本来なら『俺』とでもするべき存在は、その世界における最も重要な一片に過ぎないのだ。