君の背中が好きだった。 もうずっと小さい頃から、君の後ろばかり歩いてきた。 私より一つ丈年上で、 私より少し丈背の高い、 君の背中が好きだった。 人ごみの中、私がちゃんと付いてくるかを確かめるように、 少しだけ振り返る、 君の横顔が好きだった。 だからふと横を通った人に振り向いて 暫く背中を眺めてみたりもするのだけれど、 そして其れを君の背中に 見間違えてみようと思うのだけれど、 君の背中が好きだった。 もうずっと昔から、私は君に背を向けてしまったのだけれど ふと振り返ると君は其処にはいなくて、 見間違いだと思い聞かせて又前を向く事にしています。 お題:見間違い
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