月に一回の大出血。

此れ、勿体無いよなぁ、とか。気の所為だって。

痛くはないし。湿っぽいけど。


あの人とキスする夢を見たの。

あの人と一緒にあの人から逃げていて、でもあたしは脚がもつれて追いつかれちゃって、

だから逃げるのは諦めて掴まって口付けて。

あの人はあの人とあたしを奪い合うのよ。そうなれば良いのよ。


切ない。


こういう日は音楽を聴いているのが一番だけど、そんなに暇じゃないの。

何かをしなきゃイケナイ。何もしてはイケナイ。そして今はその猶予期間だわ。

要するに時間がない


教えておじいさん。あの蜘蛛は何故あたしを待ってるの？

おばあさんおばあさん、如何して貴女の朽ちはそんなに大きいの？

それはあたしを捕らえる為。

ぐちょぐちょで嫌な臭いのする下水の沼に引きずり込む為。

仰向けの女の人の脚の間にレバーみたいな血の塊が浮かんでいる。


逃げている訳じゃないのよ。


じゃあお花屋さんにはなれないの？

ケーキ屋さんやお嫁さんやアナウンサーにはならないの？

あの人は宇宙飛行士になるわ。きっと。

だからあたしは宇宙船の燃料になってあの人の羽になるの。きっと。

どれぐらいの燃料があれば出来るかしら。



スプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタスプラッタお腹が痛い。

だから出しっぱなしで行くなっての。


眠っているお姫さまにキスして笑って。

一夜の過ち結婚騒動御愁傷様。

丁度良い日に眠らされたのね。


切ないね。


切り過ぎた髪の毛を弄くる。

本でもゆっくり読んでいたいけれど。でもゆっくり読むような本は家にはなくて。

官能小説探す為に本屋に行った訳じゃない筈なのに。

しょうがないから図書館で猟奇小説でも探して来よう。


でも一緒に寝てるウサギさんの縫い包みがあたしをベッドから解放しない。

何でこんなに柔らかいんだろう。

何でこんなに泣きたくなるんだろう。

多分寝る前に何も飲まなかったからね。肌もカラカラ。涙に回してやる水分なんて残ってないんだわ。

だってただでさえ脱水中。


シーツの血は貴方の所為だって、信じてもいい？


愛しているわ。

愛しているわ。

愛しているわ。本当よ。


捕まえて？

そうしたら捕まっていてあげる。